← メインページへ戻る 📖 運営者の法人成りエピソード
エピソード #02 | 法人成りを選んだもうひとつの理由

専業主婦の妹を役員にしたら、
税負担ほぼゼロで渡せた話
——家族まるごと手取りが増えた

「自分だけが節税する」じゃなく、「家族ごと豊かにする」。法人成りには、そういう使い方もあります。

運営者の実体験 | 読了時間 約7分

妹が専業主婦だったことが、決断のもうひとつの理由

前回のエピソード(妻の家賃補助を守るための法人成り)でも話しましたが、私が法人成りを決断した背景には、 実はもうひとつ大きな理由がありました。

それが、妹の存在です。

私の妹は、結婚してからずっと専業主婦として過ごしていました。 特に働いていたわけではなく、家庭を支える立場にいたわけです。 そんな妹に、副業の手伝いをお願いできないか?と考えたのが、法人成りを後押しした理由のひとつでした。

副業として動画の編集補助や事務作業など、自宅でできる範囲のことをちょこちょこ手伝ってもらっていたのですが、 「個人事業主のままだと、この手伝いへの報酬の扱いが難しいな」と感じていたんです。

でも法人成りすれば、妹を役員に登記し、役員報酬として正式に給与を支払える。 そしてその報酬は法人側では経費として落とせる。これが、法人化を急ぐ理由のひとつになりました。


専業主婦は「控除を使い切れていない」という事実

「専業主婦(夫)って、税金の仕組みから見ると、すごくもったいない状態にある」——そう言われたらどう思いますか?

税理士の方に相談したとき、こんな話をされました。

「日本の税制では、誰でも収入に対して一定額を差し引いて、そこから初めて課税されます。 でも専業主婦の方は収入がゼロなので、その差し引く枠をまったく使えていないんですよ。 これは言い換えると、"非課税で受け取れる余白が、まるまる残っている状態"なんです。」

この話を聞いて、「そういう見方ができるのか……」と目からウロコでした。

専業主婦(専業主夫)は、家族の誰かの扶養に入っているケースが多いですね。 それ自体は悪いことではありませんが、税の世界から見ると 「本来なら誰でも使えるはずの控除を、1円も使えていない状態」でもあります。

逆に言えば、その「余白」を使って収入を受け取ることができれば、その分はほぼそのまま手元に残せるということです。

家族への役員報酬で節税し、手取りを最大化できることを示すお金のイメージ

所得税・住民税それぞれの非課税ライン:完全ゼロの安全圏は年96万円

少し仕組みの話をさせてください。難しい話は抜きにして、シンプルに整理します。

税金には大きく「所得税」と「住民税」の2種類があり、それぞれ非課税になる上限が異なります。 「103万円まで非課税」という話を聞いたことがある方も多いと思いますが、これは所得税だけの話。 住民税はもう少し計算が違います。

📊 ① 所得税の非課税ライン
給与所得控除 役員報酬(給与)に適用される控除。年収162.5万円以下は一律55万円。
55万円
基礎控除(所得税) すべての人に適用。合計所得2,400万円以下は48万円。
48万円
所得税の非課税ライン
年収103万円以下
📊 ② 住民税の非課税ライン(所得税とは異なる)
給与所得控除 所得税と同じ。年収162.5万円以下は一律55万円。
55万円
基礎控除(住民税) 住民税の基礎控除は所得税より5万円低い43万円。
43万円
住民税(所得割)の非課税ライン
年収98万円以下
住民税には「均等割」と「所得割」の2種類がある
住民税はさらに2種類に分かれていて、それぞれ非課税ラインが違います。

所得割(収入に応じた税額)→ 年収98万円以下でゼロ
均等割(定額部分・年約5,000円)→ 年収100万円以下でゼロ(自治体によって93〜100万円と差がある)

整理すると、年収別の税負担はこのようになります。

年収(役員報酬) 所得税 住民税
(所得割)
住民税
(均等割)
〜98万円 ゼロ ゼロ ゼロ
99〜100万円 ゼロ 少し発生 ゼロ〜少し
※自治体次第
101〜103万円 ゼロ 発生 発生
完全に税負担ゼロにしたいなら、安全圏は月8万円(年96万円)

所得税・住民税の両方をゼロに抑えるなら、年収98万円以下が目安です。 ただし均等割の非課税ラインは自治体によって93〜100万円と差があるため、 念のため月8万円(年96万円)に設定しておくのが最も安全な選択肢です。 住んでいる市区町村の基準を確認するか、税理士に相談するとより確実です。

ちなみに「所得税だけ」で見れば103万円まで非課税なのは事実です。 ただし住民税のことを含めて考えると、完全に税負担ゼロにできるのは年96万円前後が現実的な上限と覚えておくとよいでしょう。


法人成りで妹を役員に:役員報酬をまるまる受け取れた

実際に私が法人成りしたあと、妹を役員として登記し、毎月役員報酬を支払い始めました。

妹に渡した役員報酬は、税理士と相談して月8万円(年96万円)に設定しました。 「103万円まで所得税はゼロだけど、住民税まで含めると年96万円あたりが完全に税負担ゼロになる安全圏ですよ」と教えてもらい、その金額にしました。 妹はもともと収入がゼロだったので、控除をフルに使える状態。 結果として、受け取った役員報酬はまるまる手元に残りました。

もちろん、妹には実際に副業の業務を手伝ってもらっています。自宅でできる範囲の軽い業務ですが、 「名前だけ役員」では税務上問題になる可能性があります。 実態を伴った業務への対価として支払うことが前提です。

家族役員の業務実態を証明するために記録・管理を徹底するイメージ
POINT 01

法人の経費になる

妹への役員報酬は、法人側では経費として計上できます。法人の課税所得が下がるため、法人税も軽減されます。

POINT 02

受け取る側は非課税

控除内の金額であれば、妹の所得税はゼロ。稼いだ金額がそのままの金額で手元に残ります。

POINT 03

家庭全体の手取りが増える

私の手取りは多少減りますが、妹の受け取りが増えた分、家族トータルで見ると手取りが増えます。


法人ならではの恩恵:家族に資産を分配できる

正直に言うと、妹への役員報酬を設定したとき、私自身の手取りは多少減りました。 でもそれは「自分の口座から家族の口座へ移った」ようなもの。家族全体で見ればトータルの手取りは増えているのです。

「自分が受け取る」だけが節税じゃないんだな、と気づきました。 兄弟に資産を分配できたこと——これは法人ならではの恩恵だと思っています。 将来的な相続のことも少し頭にありながら、生前から少しずつ分けられる仕組みを作れた感覚です。

個人事業主の場合、稼いだお金はすべて自分の所得として計上されます。 家族に謝礼を渡したとしても、それは「贈与」に近い扱いになることが多く、経費にもなりません。

一方で法人であれば、役員報酬は正式な経費。支払う側(法人)と受け取る側(家族)の双方にメリットがある形で、 合法的に資産を家族へ移すことができます。

💡 こんな効果が生まれました

✅ 法人の利益が圧縮され、法人税が減少

✅ 妹は非課税枠内で役員報酬を受け取り、手元に現金が増える

✅ 私の個人所得が分散され、私自身の税率も一定程度抑えられる

✅ 将来の相続を見据えた「生前の資産分配」としても機能


あなたの家庭にも当てはめてみると?

ここまで私の妹の話をしてきましたが、これは私だけの特別な話ではありません。 あなたの家庭にも、まったく同じ仕組みが使える可能性があります。

もしあなたの奥さん(またはパートナー)が専業主婦(主夫)として、家にいる状態だったら?

例えばこんなケースです。

📋 よくある活用シナリオ

本業サラリーマン+副業を頑張っているあなた。
奥さんは専業主婦で、現在は収入ゼロ。

法人成りして奥さんを役員に。自宅での業務補助(経理補助・SNS投稿・資料整理など)への対価として、 月8万円(年96万円)の役員報酬を設定。

所得税の非課税ライン(年103万円)はもちろん、住民税の非課税ライン(年98万円)も下回るため、 所得税・住民税ともにゼロ。受け取った役員報酬がまるまま家庭内に残ります。

法人側では経費として計上できるので、法人の利益も圧縮。 家庭トータルの手取りが、個人事業主のままより大きく増える可能性があります。

大切な注意点:役員報酬は「実態を伴った業務への対価」である必要があります。 名目だけの役員登記では税務リスクがあります。また、配偶者控除・扶養控除の適用状況や 社会保険の扶養条件(年収130万円未満)にも影響するため、設計は必ず専門家に確認してください。

📌 このエピソードのまとめ

専業主婦(主夫)は収入がゼロのため、本来使えるはずの控除を一切活用できていない状態にある
所得税の非課税ラインは年103万円(給与所得控除55万+基礎控除48万)。ただし住民税の基礎控除は43万円のため、住民税まで含めた完全非課税は年98万円が目安
住民税には「所得割(年収98万円超で発生)」と「均等割(年収100万円超で発生・自治体差あり)」がある。完全に税負担ゼロにしたいなら月8万円(年96万円)が安全圏
法人成りで家族を役員にすれば、報酬は法人の経費になり、受け取る側も非課税——家族トータルの手取りが増える
個人事業主のままでは難しい「家族への合法的な資産分配」が、法人ならできる
法人の維持費がかかるイメージがあるが、役員報酬の活用次第で実際に支払う税金の総額は変わらない、むしろ減るケースも珍しくない

あなたの家庭でいくら増やせるか、試算してみませんか?

専業主婦(主夫)がいる家庭での法人成りの効果は、個人の状況によって大きく異なります。
無料相談なら、あなたの収入・家族構成をもとにその場でシミュレーションしてもらえます。

▶ 法人化の無料相談を予約する(無料・ZOOM)
相談料0円 ZOOM対応・全国OK 最大2時間・何度でも その場でシミュレーション

※本記事は運営者個人の体験・見解に基づく情報提供を目的としており、税務・法務アドバイスではありません。 役員報酬の設計や控除の適用可否は個人の状況によって異なります。具体的な判断は必ず税理士等の専門家にご相談ください。 本サイトはアフィリエイト広告を含みます。